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無塩食講座第26講 


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無塩食講座 第26講 201281日アップ 

「無塩食が邪食であるわけ」

1.前回のレポートで、読者の皆様に質問を出させていただきました。「純正穀菜食は正食ですが、無塩食は邪食です」。この意味がサッパリわからない人は無塩食についての理解が不足しているかもしれません、というものでした。

 

2.この無塩食講座を最初の頃から熱心に読んでいただいている吉村さんから、すぐに正解が投稿されてしまいました。レポートの質問を読んで、それから掲示板を見た読者は、ご自分で考えることをしないまま、吉村さんの回答を読んでしまったかもしれません。

  今度、質問を出す時には、わかっている人は、正解を投稿しないよう、注意書きを添えた方が良いかと思います(笑)。

 

3.さて、吉村さんの解答を読んでもピンとこない、よくわからない、という読者がいるかもしれませんので、以下詳しく説明させていただきます。まず、吉村さんの解答文をそのまま転載しますと、

  「純生穀菜食は少飲小食で血液の状態をきれいにするのにたいして無塩食は溜め込まれた邪食の毒素を血液中に溶かし出す働きがあるので食べた結果、血液状態は排毒されるまで汚れた状態になる。

正食に対して無塩食は血液の状態に及ぼす影響は正反対なので邪食となるのではないですか。」

 

4.この解答を整理しますと、

 ①純正穀菜食は少飲少食で血液の状態をきれいにする。

 ②無塩食はため込まれた邪食の毒素を血液中に溶かし出す働きがあるので、血液状態は排毒されるまで汚れた状態になる。

 ③血液に及ぼす影響は、正食と無塩食では正反対となる。

 

5.さらに整理しますと、

 ①純正穀菜食は血液がきれいになる。

 ②無塩食は血液が汚れてくる。

 

  一般的に、肉、魚、卵などを食べて血液を汚す食事を邪食と表現しています。毎日食べている食べもので、血液の状態が影響を受けるわけですから、血液の状態が今までよりも悪化する食事を邪食と考え、血液がきれいになる食事を正食としたら、「純正穀菜食は正食ですが、無塩食は邪食です」と表現できるわけです。

 

6.以上の説明を読んでも、まだ良く分からない人は、無塩食講座の原稿を全く読んでいないか、または理解できていない人と思われます。このような人は、「無塩食とは何か」が正確に理解できるまで、気楽に「無塩食でもやってみるか」ということは、やめて頂きたいと思います。

  なぜなら、無塩食は排毒法として大変に効果があります。効果があるものほど、間違ったやり方をすると危険なのです。10㎞先の目的地までたどり着くのに、①ゆっくり歩く ②走る ③自転車で行く ④車で行く と色々あります。ゆっくり歩く場合は、時間がかかっても、目的地へ安全にたどりつけるでしょう。しかし、スーパーカーで急いだら、早く着いたとしても、間違った運転をしたら事故をおこします。

 

7.前回、名称について色々書きました「無塩菜食」「無塩断食」「まんぷく断食」と色々考えているのですが、安易にやらないように「断食」という言葉を使った方が良いと思っているのです(とりあえず、「無塩断食」で進めます)。

 

8.さて、「純正穀菜食は正食ですが、無塩食は邪食です」という意味が良く分からないという人は、何がわからないのか、どこを間違っているのかを分析、整理してみます。まず、無塩食とは実際にどんな食事かといえば一切の塩分を含まない食事です。ですから、もともと塩分を含んでいる肉魚、卵などは食べません。当然その加工品のハム、ソーセージや出しの煮干し、鰹節やマヨネーズなどもダメです。

  従って、食べられるものは、塩分のない穀物、野菜、果物です。昆布、ワカメ、のりなど、海藻にも塩分がありますから使いません。

  そうすると、食材としては、純正穀菜食から海藻を除いたものと同じです。大きな違いは、味噌、醤油、塩など、塩分を一切使わないことです。当然、梅干しやたくあんも食べません。全体としては、野菜、果物が主となります。

 

9.今まで、マクロビオティックの勉強をし、陰陽について知識があり、徹底しないまでも玄米菜食の食生活を心掛けてきた人にとっては、塩分を一切使わないで、野菜や果物を食べたたいだけ食べ、ジュースもガブガブ飲むという無塩食は、大変に陰性な食事であり、陰性体質の人がそんな食事をしたら、とんでもないことだ、病気によっては命にかかわると思うわけです。野菜や果物は身土不二や、季節など関係なしに、冬でもナス、トマト、キュウリ、熱帯産の極陰性な果物を食べたいだけ食べてよいと言っているのですから、マクロビの体験、勉強した人ほど、抵抗があるかもしれません。

「無塩食に対する誤った思い込みとは」 

10.無塩食に対する思い込みとして、

 ①無塩食は陰性な食事である。

 ②野菜や果物を、塩分を使わないで食べるなら、さらに陰性になる。ましてや、冬場に夏の陰性な野菜を食べ、熱帯産の陰性な果物を食べるなら根本的に間違っている。

 ③そのような極陰性な食事を陰性体質の人が実行したら、とんでもないことになる。命にかかわる。

 ④もし一時的に無塩食をやるとしたら、極陽性の人だけである。

 

  このような理解、見解の人が、それでもチョッとだけ無塩食をやってみたとしたらどうなるか。

 イ)果物もジュースも美味しいが、飲み過ぎはよくない。

 ロ)ナスやジャガイモも美味しいけれど、食べ過ぎないようにしよう。

 ハ)手足が冷えてくると、無塩食で陰性な症状が出てきた。

 ニ)立ちくらみがすると、貧血になったかもしれない、塩分を入れなきゃ   ~。

 ホ)陰性な人が無塩食などやったら、危険だと思う。

 

11.以上のような理解、見解は、全て間違っているのです。なんのことはない、私自身が上記のような理解、見解を持っていたのです。しかし、無塩食を実践する中で、このような理解、見解は間違っていたことがわかってきたのです。単なる勝手な思い込みにすぎなかったのです。事実は、逆だったのです。

  上記の理解、見解が思い込みの錯覚であり、間違いだということが正しくわかっていないと、「純正穀菜食は正食ですが、無塩食は邪食です」という表現の意味がわからないのです。最初からの無塩食講座をよく読めば詳しく書いているのですからわかるはずです。しかし、わかったつもりで実は分かっていない人もいるのです。

 

12.「わかった」ということはどういうことか、これは疑いがない、疑問がない、確信している、ということなのです。単に頭でわかったつもりになっていても、不安がある、確信がないとなれば、「わかった」とは言えないわけです。

  そのような「わかったつもり」の人が無塩食を実行すると、とんでもない失敗につながることがあります。それは、先程書いたイ)ロ)ハ)ニ)です。

  つまりは、無塩食に伴う反応を陰性な反応と間違うわけです。そして、陰性な野菜、果物、ジュースなどを無意識のうちに控えてしまうことになります。手足が冷える、だるい、眠い、吐き気、たちくらみなど、陰性な反応だから、陰性な食べ物、飲み物を控えめにすることとなります。

  美味しいにもかかわらず、今までの知識と思いこみで、陰性は良くないという観念があるのです。それが続いていくとどうなるか、症状は出たり引っ込んだりしても、無塩食にしている限り、排毒は続きますから、血液はだんだんドロドロで粘ってきますから、ますます冷えて、だるさも、立ちくらみもひどくなり、時には心臓が苦しくなったり、突然気分が悪くなったり、倒れたりすることも出てきます。そのような状況がさらにつづくと、場合によっては、食べ物、飲み物が入りにくくなってきたりします。最後は飲めない、入らないということになり、危険な状況となるかもしれません。

 

13.最近の新聞記事に、ホテルでのプチ断食などが静かなブームになっているとのことです。各種のダイエット法は、次々と出てきます。痩せる健康食品は溢れています。とにかく、テレビを見ていると、食べもの番組がやたらと多いのです。バイキング、食べ放題のお店がどんどん増えてきました。その反動のように、プチ断食がブームになっているのかもしれません。世界中が減塩の方向へ進んでいますから、無塩食というのは時代の最先端にいるのかもしれません

  もし無塩食がブームのようになったら、その時はおそらく事故が起きるかもしれません。テレビに大学の先生が出てきて、「人間にとって塩分は不可欠です。その塩分をとらない食事など、危険極まりないことです」ということになります。それにしても、最近、連日のように熱中症での死者が出ています。熱中症で死亡するのと、無塩食の間違ったやり方で死亡するのと、同じなのです(以前のレポートのどこかに熱中症についても書いています)。

 

14.さて、質問に対する解説を詳しく説明する予定だったのですが、それを一度に全部書くのは大変なので、少しずつ進めることとしました。というよりも、以前のレポートに全部書いているのですから、よく読んでいただければわかることなのです。しかし、本当に「わかった」のと「わかったつもり」とは、全く違うということです。本当にわかるためには、実践し、体験を通して実感しないとダメなのです。

 

15.そんなわけで、今回の説明は不十分ですが、もう一度「純正穀菜食は正食ですが、無塩食は邪食です」という表現の意味、内容について確認してください。無塩食は陰性な食事などと受け取っている人は、わかっていない(?)ということです。

  さらに、「熱中症で死亡するのと、無塩食の失敗で死亡するのと同じです」ということについても、考えてください。この表現がピンとこない人は理解不足です(?)。

 

                       以下、次号につづく




 
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