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無塩食講座第13講 


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無塩食講座 第13講 2012425日アップ 

「ふたたび、硬水と軟水について」

1.今日は、補足的、追加的な話を色々書かせていただきます。

  水の問題について、現在はっきりしていることは、硬水は陽性で軟水は陰性だということです。つまりは、陰陽の観点からみると、塩分は極陽ですが、硬水自体が陽性なので、硬水でできた野菜や硬水の飲みものを摂っている場合は(ゲルソン療法はこれになる)、無塩であっても、極端に陰性食にならないと考えられるのです。

  それに対して、日本の場合は陰性な軟水ですから、無塩料理は同じようなものでも、ヨーロッパより陰性になると思われます。

 

2.この水の違いが無塩食の実践において、どの位の違いになるのかについては、まだわかりません。硬水のミネラル分の量などを測ってみても、実際にどのような影響が、どの程度あるかなどわかる筈がないことです(栄養学ではカロリーとか、食品中の塩分量とかを計算しているが、参考にはなってもそれで正確なことはよくわからない)。

  水の違いの問題を確認するためには、今後、オランダでの無塩食セミナーの実践から学んでいくしかないかと考えています。

 

3.先日のオランダのセミナーで、体重の減少が日本の場合より少ないのではないか?と予想していたのですが、そんなことはなかったようです。軟水の日本の無塩食の方が、毒や脂肪の分解速度が速くて、体重の減り方も速いかもしれないと考えましたが、まだわかりません。

  いずれにしても、この問題の正しい解答を出しておかないと、日本で行なう無塩食とヨーロッパで行なう無塩食の違い、注意事項を整理することができません。これはゲルソン療法についても同様で、日本で行なうゲルソン療法は、欧米で現在行なわれているゲルソン療法と同じであってはいけないはずなのです。ゲルソン療法を勧めている指導者の皆様に、ぜひとも認識していただく必要があることなのです。

  桜沢先生が60年~80年前に、日本の玄米食をそのままヨーロッパへ伝え指導されましたが、水の違いは考慮していなかったと思われます。

 

4.お坊さんの行なう「100日間の塩断ち行」では、無塩であってもソバ粉(塩気はなし)を食べるそうです。ご承知のように、ソバも陽性です。修行の場は山の上で寒い所ですから、陽性なソバの方が陰性なうどんより良いということなのか、それとも無塩食の場合に、陽性なソバの方が実践体験から良いとなってきたのかわかりませんが、今後の検討課題です。

「加齢に伴う排毒について」 

5.話が変わりますが、以前のレポートで蓄積している毒が加齢と共に溶け出してくる、その年齢は50歳前後であろうと書いています。この点についても、もう少し早い年齢からだんだん毒が溶け出しているのではないかとも考えています。

  50歳前後と考えた理由は、女性の閉経年齢と実際に色々症状が出てきはじめるのが50歳頃のような気がする、ということでした。私の家内が50歳頃から背中の張りと血圧上昇が始まったとしても、それは症状が確認できた年齢であって、毒が溶け出してくるのがもっと早いとしても矛盾はないのです。ごく当たり前に考えても、突然、一気に毒が溶け出してくるのではなく、最初は徐々に始まって、だんだん増加してくるというのが自然ですから、加齢に伴う排毒症状が自覚される年齢より、もっと前から開始されていると思われます。

  それなら、いつ頃から、何歳頃から排毒が始まるかについては、正確にはわかりませんが、成人に達したら、その後排毒が始まるのではないかと考えられるのです。つまりは、20歳代後半から始まっても、不思議ではないのです。ただし、これは個人差もあり、また最初は小さくゆっくり進むはずですから、ほとんど自覚されないわけです。この問題も、今後の検討事項です。

 

6.第六講で、卵巣ガンのKさんについてお話しています。その後、彼女からもう少し詳しい記録が送られてきました。それによると、「ガンが破裂してぺしゃんこになった」と書いていたのは間違いだったようです。正しくは、ガン腫の大きさが5分の1位に小さくなったということです。

 

7.蛇足ですが、ゲルソン療法でガンが治ったという本は数冊あるのですが玄米食でガンが治ったという本はあまり見当たりません。現代医学に見放された人で、玄米食を実行した人は、ゲルソン療法の人より10倍以上多いと思われますが、なぜ「私は玄米食でガンを克服した」本がないのでしょうか?

「私自身の体の変化について」 

8.また、話が変わります。あまり面白くないですが、私自身の体の変化について、ちょっと書いておきます。

  もともとが甘党で陰性なせいか、私の髪の毛は大変に細くやわらかいのです。そのため少しの風が吹くと髪の毛がすぐに乱れてしまいます。ですから、若い頃から椿油を毎朝、髪につけていました。

  ところが、50歳前後から普段は椿油をつけなくなったのです。つまりは、髪の毛が若い頃より硬くなってきて、風でなびかなくなってきたのです。その当時は、なぜそうなったかわからなかったのですが、やはり排毒でだんだん陽性化し、髪の毛が硬くなってきたということなのです。

 

9.大森先生に出会うまでの10年間は、小魚入りの玄米食をやっていました。ダシには煮干し、鰹節を使い、小魚、貝類を毎日食べていました。外食は、だいたいエビ天ぷらソバです。

  大森先生から魚の害のお話を聞いてびっくりして、翌日から小魚、貝類を止めたのですが、実際には出張したり外食で時には食べていたのです。5、6年前にヨガの関係者とヨーロッパに行って、1週間程毎日外食が続きました。肉は食べられないので、魚を毎日少量でも食べていたのです。5日目頃から、下肢があちこち痒くなってきました。その状態が1週間程続いたのです。最近は2日間位外食が続くと、脚が痒くなるのです。そんなことから、若い頃の動物性の陽性毒が溶け出しているな~と思っているわけです。

 

10.前回のレポートで、オランダから帰国後、腎臓が腫れて痛いということを書きましたが、その後5日間位で治りました。効いたかどうかわかりませんが、小豆を煮て3、4日毎日食べていました(お椀に1杯位)。

  しかし、以前からみたら、やや頻尿気味で、腎臓に負担がかかっていることは間違いないようです。

 

11.10年以上前のことですが、原因不明の腹痛で1週間位苦しんだことがあります。夜もお腹が重苦しく、安眠できないのです。何十年ぶりで近くの内科ヘ行って検査をしても、何も出ないのです。結局、いつの間にか治ってしまいました。その同じような症状が、2年後、3年後と起きていたのです。最初よりも軽かったのですが、お腹の重苦しさは似たようなものでした。

  この時は、坂道を力を抜いてマラソンしたら、早く治ったのです。背中の凝りがとれるに従って、お腹も治ってきたような感じでした。今思い返してみると、これは塩分過剰で、腸がギューと締まってきていたためだと思います。

  とにかく、外食しない限りは、喉が渇かないのですから、日常は水分をほとんど飲まないのです。しかし、食事は塩分の強い物を食べているのですから、そのためにだんだん腸が委縮して、重苦しい感じになったと考えます。

 

12.私の場合は上記の程度でしたが、人によってはさらに陽性過剰、塩分過剰の害がさまざまに出ていることがあるかと思います。なんといっても陽性が良い、陰性が悪いという思い込みがあり、塩分はいくらとっても害がないと考えていたのです。そして、年齢と共に溶け出してくる毒は陽性毒であり、血液が粘ってきても、喉が渇かないため水分をとらないのですから、どうにもなりません。

  マクロの最大の問題点は、正食に伴う排毒でも、加齢に伴う排毒でも、血液が濃くなりすぎて動きが悪化してきても、喉の渇きが出にくいということなのです。

  特に、このような症状がゆっくり進行した時は気がつかないわけです。私の場合は、余計な水分を要求しない、喉が渇かないのは、正しい食事をしているからだと思っていたのですが、どうもこれは間違いだったかと思うのです。

 

13.大森先生の「人間 大森英桜」の中に、肥田式強健法の肥田春充氏が水切り断食30日の後に亡くなったと書かれています。水切り断食の実態がどのような内容なのか、詳しくはわかりませんが、最初から水分を全くとらないで断食をしたということではなく、最後の方で水分が入らなくなったというような話だったと思います(大森先生の雑談の中で何度か聞いたことがあります)。千日回峰行では、9日間の一切水分をとらな断食をやりますが、この期間が生死の分かれ目と思われます。30日間の水切り断食はあり得ないのです。

 

14.私の記憶通り、断食が進んでだんだん水分が入らなくなってきたとしたら、これは充分にあり得ることと思います。つまりは、排毒で組織ガジワジワ締まってきた。気が付いたら、水分も入らなくなってくるということなのです。

 

15.肥田春充氏のことは、詳しくわかりませんが、私の知人で長期断食後に亡くなった人がいます。あるヨガの先生で、当時70歳前後だったと思います。彼は若い頃に30日位の水断食を2回ほど体験していたのです。

  お坊さんの資格を持っていて、その修業として50日間の断食行を行なったとのことでした。ところが、50日の断食が終了した後で、復食の食べ物が入らなかったとのことです。やむを得ず、断食がそのまま伸びて、65日位になったところで、何とか少しずつでも食べものが入りだして、一命をとりとめた、とのことでした。

    ヨガの講習会があって、私は食事の講座を頼まれていました。会場に、この先生が痩せ細って椅子に座っていたのです。ビックリして、「先生、どうしたの?」と聞いたら、上記のようなことでした。大分、回復してきたと言うのですが、私は一見して、危険な感じがしたのです。「今、どんなものを食べているのですか?」と聞くと、これこれとのことでしたが、私の判断では、そんなものでは胃腸には負担があって吸収できないだろうと思い、これこれをやってみて下さいとアドバイスしたのです。それから数カ月後に、関係者から連絡があり、その先生が亡くなったとのことでした。

  若い頃にやる断食と、50歳以降にやる断食とは違う、ということが分かってきました。若い時の断食は、最近食べた浅い毒を処理するだけです。しかし、50歳過ぎたら、子どもの頃から蓄積している奥深い毒が溶け出しているのであり、体の条件が違っているのです。

    このヨガの先生が、なぜ50日の断食後に、食べ物が入っていかなかったかです。陽性毒による排毒で、胃腸を含めて全体が締まっていたとしか考えられないのです。        
                                   以下、次号につづく
   

 

 ※次回から田村式計画産児法について、ご紹介します。



                            

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