無塩食講座 第25講 2012年7月18日アップ
予告:来週7月25日(水)は休講です
1.約2ヶ月間、8回分の原稿を拙著「ウイルスは恐くない」から転載させていただきました。この本は3年前に発行したものですから、すでにお読みいただいた方も多いと思います。
しかし、一度読んだものであっても、しばらくしてから再度読んでみて「あ~そうか」と感じる部分があるかもしれません。
2.今回から、また少しずつ原稿を書かせていただくことにしました。ただし、来週7月25日(水)は都合により、1回休講とさせていただきます。
2月1日から、毎週水曜日に連載してきましたが、今後は時々、休講になるかもしれませんので、よろしくお願い致します。
3.これから書かせていただく原稿は、特別に新しい内容にはなりません。つまりは、無塩食とは何かについて、再度整理していきたいと思います。これまでの原稿と基本的には、同じような内容になるかと思いますが、表現を変えて、視点を変えて、再度説明をしていきたいと思います。
4.ですから、私が提案している無塩食について、十分に理解できている方には、これからの原稿は必要ないものかもしれません。表現が少し違っていても、中身が同じなのですから、わかっていることばかりなのです。
しかし、読者の中には、今までの原稿でわかったつもりになっていても本当は正確に理解できていなかった方もいるかと思われます。そのような方にとっては、これからの原稿は理解を深める上で役に立つかもしれません。
5.時々、休講となっても、可能な限り、この連載を続けていきたいと思っています。無塩食を正しく伝えたいということと同時に、世界中のマクロビ実践者、特に指導者に対して、再考をお願いしたいと思っています。
私自身が過去40年間、間違った理解のもとで、断食、半断食を通して食生活の指導をしてきたのです。全く逆の考えになってしまったのですから、どちらかが間違っているのです。
事実を素直に受け止めれば、どちらが正しいかの判断は難しくはないはずです。
「無塩菜食まんぶく断食」
6.オランダの沖ヨガ道場の責任者である玉木瑞枝さんから「ヨーロッパは調味料としての塩分を使わない人が少なくないため、無塩食という表現は特別なものではない。したがって、無塩半断食の方がよいのでは」、という提案をもらいました。
そんなことから、名称、表現について、色々考えてみました。日本でも無塩食という表現なら、腎臓病の人に対する食事療法としての無塩食というイメージがあります。つまりは、無塩食というだけでは、違いが分からないので、私が提案している内容を特定する名称を新しく考えた方がよいかもしれないと考えました。
7.ヨーロッパでも日本でも、無塩食といいながら動物性を食べているのです。動物性食品に含まれる塩分を除外していて、単に調味料の塩分を使わないのが無塩食との考えになっています。一般的に、塩分を減らせというのも、調味料の塩分のことなのです。
こんな片手落ちの内容と同一視されては困りますから、今後、無塩食という表現を変更して、無塩菜食に改めたいと思います。
8.一般的に玄米菜食という表現あります。しかし、昔の玄米食では、小魚貝類は少量食べてもよいとなっていました。大森先生は、これと区別するために純正穀菜食という表現を使っています。
動物性を一切使わない穀物と野菜中心の食生活という内容を現しているわけです。
9.私が提案しているのは、今後の食生活でずーっと無塩食を勧めているわけではありません。あくまでも排毒法として、一時的に行なうだけですから、その間の食べものとしては穀物は特に必要ないので、無塩穀菜食ではなくて、無塩菜食で良いと思います。
10.昔の断食は「水断食」でしたが、その水断食に対して少量の純正穀菜食をとる「半断食」を勧めてきました。そうすると、現在の内容は「無塩菜食断食」ということになるかと思います。
断食という表現、イメージには、心身の健康法、排毒法のイメージがあり、水しか飲まない断食が水断食ですから、無塩菜食健康法は、無塩菜食断食法なのです。
11.無塩食セミナー以前は、半断食排毒セミナーという表現でやっていたのですが、何度も参加していただいた常連の皆様から、断食という表現が入っていると他に勧めにくいから、半断食という表現を変えた方がよい、と何度となくアドバイスをいただいていたのです。
しかし、少食排毒セミナーではなくズーッと半断食で通してきました。皆さんの印象については、その通りだろうな、と思っていたのですが、水断食に代わるものとしての半断食という考えがありましたので、そのままになっていたのです。
12.今回、新しく無塩食による排毒健康法の名称を考えてみて、やはり断食という言葉を入れようと思いました。その理由は、断食という言葉が入っていた方が、「安易にやってはいけない」ということが伝わりやすいと思うからです。
効果のあるやり方ほど、間違ったやり方をすると危険なわけです(本当は、家庭でもできる排毒法としての無塩食を提案しているのですが、そのためには正しく理解して、注意事項を守ることが必要です。でたらめに安易にやったら、逆効果となります)。
13.しかし、断食という言葉には、つらい、ひもじい、というイメージがあります。ところが、私がお勧めしている無塩食排毒法は食べたいものを食べたいだけ食べて良い、飲んで良い、ということですから、空腹どころか満腹するまで食べているのです。ですから、断食という言葉の印象とは全く実際が違っているのです。
そのような誤解を受けないために、満腹断食という表現を考えてみました。満腹と断食では全く逆のイメージですが、実際に満腹するまで食べる断食法なのです。
結論として「無塩菜食満腹断食」と表現することにしました。満腹という漢字は平仮名にして、「無塩菜食まんぷく断食」の方が、イメージ的には少し良いかもしれないので、こちらにしたいと思います。
14.以上のようなことで、今後は國清式の無塩食排毒健康法は、「無塩菜食まんぷく断食」略して、「まんぷく断食」または「無塩断食」と称することにしましたので、よろしくお願いします。
何かマンガみたいで変だと思われるかもしれませんが、この1、2カ月間、くりかえし考えてみて、ちょっと変かもしれませんが、面白味もあって実態を現しているので、「まんぷく断食」にしたいと思います。
「断食道場での事故が意味するもの」
15.約35年ほど前に、ある断食道場で事故が起こって、マスコミで報道されました。詳しいことは記憶していませんが、「40歳位の男性が水断食8日目頃に、朝ジョギングをしていて、バターと倒れて、そのまま急性心不全(?)で死亡した」とかいう内容でした。
私が知る限り、断食中の死亡事故としては初めてのできごとでした。それまでは、断食後、復食中に外食、過食したり、飲酒したりしたために悪化、死亡に到るということはあったのですが、断食中に死亡するなどあり得ないと考えられていたのです。
その後、数年の間に、似たような死亡事故が発生して、水断食は体質が悪化している現代人にはあわなくなってきたとのことで、半断食を指導するようになったのです。
16.私の半断食の基本的考え方は、大森先生から教わったものです。大森先生は、陰性で貧血がちの人には、水断食より少量の食事をとる半断食の方が良いと指導されていたのです。
17.先日、散歩をしながら、上記の断食中の死亡事故のことが突然、思い浮かんできて、アレーと思いました。私はこの40歳代の男性は貧血がちの陰性体質の人だったのだろうと思いこんでいたのです(新聞記事を読んだだけですから)。
しかし、それは思い違いだったかもしれません。むしろ、逆だった可能性が高いと思うのです。なぜなら、貧血がちの陰性体質の人が断食道場へ行って、朝ジョギングをすることは、普通はないのです。心臓発作で倒れたのは、むしろ血液がねばって循環が悪くなって、発作を起こしたと思われるのです。そうであるならば、この男性は、むしろ陽性体質で邪食をしていた人だと思います。それが、断食によって一気に排毒してきたにもかかわらず、水分の摂取量が少ないために、だんだん血液が粘ってきて、発作を起こしたと考えられるのです。
おそらく、これが正しいと思われます。そうすると、約35年間、私は間違った解釈をしていたことになるのです。
「クイズです」
18.さて、次回から「無塩菜食まんぷく断食健康法」について、再度、整理していきますが、読者の皆様に一つ、理解度判定テストを出させていただきます。
質問「純正穀菜食は正食ですが、無塩食は邪食です」、この意味がすぐにわかる人は合格です。サッパリわからない人は、無塩食についての理解不足かもしれません(?)
(ヒントは、今、循環している血液の状態を考えます)。
次回レポート、8月1日に説明します。
【事務局から】 読者の皆様へ
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以下、次号につづく
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